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院長対談シリーズ

対談シリーズ マタニビクス 田中康弘先生

鈴木:人間のお産は非生理的なもの、とは目からウロコの考え方です。
進化の過程で生理的早産で生まれるようになったのですね。
さらに現代は、人間自体がかなり弱体化していると思うのです。日々、手技矯正の仕事をしていて、「強いなあ」と感じるのは明治生まれの方です。ご高齢ですが、筋骨に筋金が入っている、と感じます。それから大正、昭和一けた世代の方が見事な体をされています。それ以降、団塊の世代になるとガクンと体力が弱くなる。先達の方々に比べると言葉は悪いですが、「なまくら」ですね。それ以降は比べると見る影もありません。特に昭和50年以降の子供達は非常にひ弱です。社会がかわり、生態がかわり、食べ物が変わって、文化も生活様式も変わってきた。それに伴い、病気のあり方も、医療のあり方もかわってきました。そのような社会性を踏まえて始められたのが、「無痛分娩」なのですね。

田中:そうです。こんな風に医療に囲まれていることは自然でないかもしれませんが、人間は進化によってお産がリスクの高いものになったのだから、安全性を確保するためにその医療を存分に使うべき、と考えます。

鈴木:情緒面になりますが、「産みの苦しみがあってこそ、母との絆が深まる」という言葉を聞きますが、そのあたりについてはどうお考えですか?

田中:それは痛みを耐えるしか方法がなかった時の言葉だと思うのです。母親はそう言うしかなかったのです。でも今は医療が発達したのですから、それを利用して痛みを取った方が絶対に安全です。お産の時だけ「痛みに耐えなさい」「自然が一番だ」なんていうけれど、今の人達は、普段の暮らしでは、ちょっとしたことでもすぐに手当てするような快適な暮らしをおくっています。冬は暖房、夏は冷房。便利な乗り物...。文明の恩恵にどっぷりと浸かっているのに、出産のときだけ「痛みにたえなさい!」というのは、母親にとっても子供にとっても可哀相です。それに、痛くないお産の人が愛情がなくなる、ということはありえません。痛い分娩を行ったお母さんの中には、産む事で体力を使い果たし、疲れきってしまい赤ちゃんとの対面を感動できない、という方もいます。でも無痛分娩の場合は、出産後すぐにお母さんに子供を手渡し、にっこり笑って、赤ちゃんを抱きしめてあげられる。痛くないお産のほうが、絆をつくれると思いますよ。

鈴木:感動するのも、苦しむのも同じ「エネルギー」なのですね。どこでそれを使うか、という問題ですね。

田中:今から5千年も1万年も前の人類、時代だったら、痛みにたえる出産でもよかったかもしれませんが、今は状況が違います。突然そんな痛い思いをしてしまった妊婦さんは「もう2度とこんな苦しい思いはしたくない」と思うこともあります。それが少子化に繋がる部分も否定できません。私共の病院で子どもを産んだお母さんは、出産が終わった直後に、「もう一度産みますか?」と聞くと「はい!こんなに楽だしもちろんです」と即答しますよ。
僕は自分のトレーニングがてら多摩川沿いをランニングすることがあります。ジョギングの最後には靴をぬぎ、河川敷をちょっと裸足で歩いてみます。すると、すごくすごく痛いんですね(笑)。歩けないのです。そんな時には出産時に女性が感じる、この1000倍以上もの痛みを想像してみます。痛みというものを自分で感じ、大変な事なんだと認識するからこそ、痛みをとることの重要性を実感できます。私はむしろ、痛みに耐える訓練をするより、普段の暮らしで出来るだけ体力作りをすることの方が大切に思います。汗を沢山かく、足をつかい、自然の食べ物を食し、基礎体力をつける。お産の時は医学の恩恵に預かり安全に、痛みなく、楽に産み、その後のために体力をとっておく。出産時の痛みを耐えることに力を使うのでなく、もっとクリエイティブなことにその力を傾けた方が、よほど人間らしいと思います。

鈴木:おっしゃる通りです。日頃、人工的な生活を享受していて身体諸機能が大きく低下しているのに、もっとも激しい痛みを伴う出産時だけ自然がいいというのは、ナンセンスです。日々の生活の中で心身共に鍛え上げて行くべきである、同感です。